「娘がケーキ作りするのは、私が元祖なのよ。」
母がこちらにやって来て、この言葉を何度言ったやら、、
遥かな昔、社宅で隣同士だった順子ちゃんたちが我が家にやってきました。
お寺ではちょくちょく会っていたようですが、
こちらにまで来てくれたので、喜びもひとしお。
母は、感激で涙が出ていました。
重い鋳物の型で炭火を載せてケーキを焼いたと、
順子ちゃんはちゃんと覚えていました。
そしてバタークリームを塗っていました。
私もその昔のことはそんなに覚えていませんが、
そうやって、お家でケーキを作ってくれたことが嬉しかったのは確かです。
それから数年経つと、
ケーキ屋さんでショートケーキを買えるような世の中になったでしょうか。
母が私と同居することになってからは、
ここでカフェをしていることによって、
母の刺繍をたくさんの方に見て頂くことができました。
刺繍の作品を見て頂くときの、母の輝き、
さっと歩いて、はっきりと大きな声で嬉しそうに説明している母。
そして「ケーキ作りの元祖は私なのよ。」
と何度も言うことができました。
独り暮らしをしていた時には、そんな機会は一切なく、
通りかかる人を、ひたすら窓辺で見る暮らし。
こうして娘と同居して、
たくさんの方たちとおしゃべりができて、
作品も見てもらえてることができました。
母にとってはこの2年間は、輝ける人生となったのじゃないかと。
カフェでの一コマです。
いえ、たくさんありますけどね。
ガラス?のハイヒールをはいてみますね。
シーソーを楽しんでくれました。
あ~私達が癒されました~。
またおいでくだちゃいね。